人々の心身をケアする音楽療法士の仕事とは

歌を歌ったり楽器を演奏するなど、音楽を通してリハビリを行い、対象者の心身の健康回復や生活サポートを目指すのが音楽療法です。その歴史は古く、古代ギリシャ・ローマ時代には音楽を利用した心理療法があったといわれています。

日本では1960年代に始まりました。音楽療法は、音楽療法士によって提供されます。音楽療法士とは、音楽の特性を理解した上で音楽をリハビリとして使用し、対象者に正しく働きかけることができる技術を身につけた人のことをいいます。

音楽療法は介護施設でも人気です。懐かしい歌を聴いたり、歌ったり、楽器を演奏することで、昔のことを思い出したり、リズムに合わせて手拍子をしたり、身体を揺らしたりする高齢者は多くいます。歌うことで情緒が安定してストレスの解消になるだけでなく、身体面では心肺機能が高まります。加えて、脳も活性化するため、認知症の予防に良い影響を与えると言われています。

音楽療法には、受動的音楽療法と能動的音楽療法の2種類あります。受動的音楽療法は音楽を聴く方法で、音楽を通して感情に訴えかけるのが目的です。介護施設では多くの場合、高齢者が懐かしく感じる昔の曲などを流します。

一方、能動的音楽療法は、高齢者自身が歌を歌ったり、楽器を演奏したり、音楽に合わせて身体を動かすなど、聴くこと以外の動作を組み合わせた方法です。音楽を歌ったり演奏したりする行為は、他の人と音を合わせたり、順番に楽器を鳴らすといった、グループならではのコミュニケーションが必要になります。それは同時に色々なことを考えることに繋がるため、脳トレという意味でもプラスな影響があると言えるでしょう。

高齢者の心身のケアに携わりたいのなら、音楽療法士は最適な職業です。音楽療法士の適正や必須スキル、働くためのお役立ち情報などについて、以下のHP介護現場の音楽療法士に詳しく記述されていたので、深く知りたい方はアクセスしてみてください。